走馬灯株式会社の正体は?全10巻のあらすじ・最終回の結末とドラマ版の違いを徹底解説

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走馬灯株式会社の正体は?全10巻のあらすじ・最終回の結末とドラマ版の違いを徹底解説
走馬灯株式会社の正体は?全10巻のあらすじ・最終回の結末とドラマ版の違いを徹底解説
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🎵 走馬灯株式会社の正体は?全10巻のあらすじ・最終回の結末とドラマ版の違いを徹底解説

『走馬灯株式会社』は、漫画家・菅原敬太が描くミステリー・サスペンス漫画です。自分の人生を記録したDVDを視聴できる謎の会社に迷い込んだ人々が、忘れていた記憶や知らなかった過去の真実と向き合う姿を描いています。単なるホラーではなく、人間の欲望、後悔、愛情、裏切りなどを掘り下げたオムニバス形式の作品です。

原作は双葉社の『漫画アクション』で2009年から2014年まで連載され、単行本はアクションコミックスから全10巻が刊行されました。2012年には香椎由宇主演でTBSのドラマNEOとして実写化。最終巻では、神沼の正体や株主制度、主人公たちの運命に関わる重大な秘密が明らかになります。2026年現在も、完結済みのミステリー漫画として読み返せる作品です。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 作品の基本情報:菅原敬太による漫画で、双葉社『漫画アクション』に2009年から2014年まで連載。全10巻で完結。
  • 会社の仕組みと正体:自分や他人の人生をDVDで視聴できる不思議な施設。最終盤では株主制度や記憶を書き換える能力も明らかになる。
  • 最終回の結末:澄川耕作と羽宮理乃を中心に、記憶と人生をめぐる衝撃的な決着が描かれる。
  • ドラマ版:2012年7月から9月までTBSで全10話を放送。香椎由宇が謎の案内人・神沼を演じた。
  • 原作との違い:ドラマ版は独自のエピソード構成を採用しており、最終話の展開も漫画とは異なる。

【作品概要】走馬灯株式会社とは?菅原敬太が描くミステリー漫画の基本情報

『走馬灯株式会社』の最大の特徴は、誰もが一度は想像したことのある「自分の人生を最初から映像で見られたらどうなるのか」という疑問を、ミステリーとして具体化した点にあります。

主人公は固定されていません。毎回、異なる事情を抱えた人物が謎の施設に迷い込み、自分の人生を記録したDVDを視聴します。そこで発覚するのは、本人が忘れていた出来事だけではありません。自分では気づかなかった他人の本心や、人生を左右した決定的な過去まで映像として明らかになります。

作品の基本データ

  • 作品名:走馬灯株式会社
  • 作者:菅原敬太
  • 出版社:双葉社
  • 掲載誌:漫画アクション
  • レーベル:アクションコミックス
  • 連載期間:2009年~2014年
  • 連載形式:不定期連載
  • 単行本:全10巻
  • 完結状況:完結
  • ジャンル:ミステリー、サスペンス、ホラー、ヒューマンドラマ
  • テレビドラマ化:2012年、TBS系列

マンガペディアの作品情報によると、本作は2009年2月3日号から2014年6月3日号まで『漫画アクション』で不定期連載されました。最終10巻は2014年6月27日発行で、アクションコミックスから全10巻が刊行されています。

なお、連載開始から終了まで約5年間にわたって展開された作品ですが、毎回同じ主人公を追う一般的な長編漫画とは構成が異なります。訪問者ごとに異なる人生を描きながら、少しずつ会社そのものの謎へと読者を導いていく仕組みです。

作者の菅原敬太は、本作のほかにも『鉄民』『隣町のカタストロフ』『家族対抗殺戮合戦』などの漫画作品を手がけています。人間の心理に潜む不安や、日常が突然異常な状況へ変化する展開は、本作を理解するうえでも注目したい作風です。

単行本の刊行情報はBOOK☆WALKERのシリーズ情報や国立国会図書館の書誌情報でも確認できます。

走馬灯株式会社の当時の様子・関連報道写真
【検証資料 1】走馬灯株式会社の当時の様子・関連報道写真(出典:ナタリー)

【仕組みと会社の正体】人生DVDには何が記録されているのか?

走馬灯株式会社を訪れた人間は、主任を名乗る女性・神沼に案内され、自分の人生を記録したDVDを渡されます。

そこに映っているのは、本人の視点から記録された人生です。生まれてから現在に至るまでの出来事を映像として振り返ることができ、普段の記憶では思い出せない過去まで確認できます。

「あなたの人生、心ゆくまでかえりみてください」

神沼が訪問者に示すこの案内こそ、本作の物語を動かす出発点です。

1.自分の人生をDVDで再生できる

基本となる仕組みは、自分の人生が映像として保存されていることです。

例えば、幼少期の記憶や学生時代の出来事、家族との生活、恋愛、仕事など、自分が経験してきた出来事を映像として確認できます。

しかし、映像を見ることで安心できるとは限りません。

自分が忘れていた出来事や、当時は理解できなかった人物の行動が映し出されると、それまで信じていた家族関係や人間関係が根底から覆される場合があります。

2.他人の人生も視聴できる

本作のDVDには、自分自身だけでなく、関係する他人の人生を確認できる仕組みも存在します。

他人の人生のDVDを視聴するには、基本的に本人の名前と生年月日が必要です。さらに、通常の映像とは異なる「特典ディスク」では、他人の視点から記録された映像が登場します。

この設定が物語に大きな効果をもたらします。

自分の視点では何気ない出来事だったものが、相手の視点では人生を変えるほど重要な出来事だったというケースもあるからです。

同じ事件でも、誰の視点から見るかによって意味が変わる。この構造が、単純な記憶再生では終わらない本作の面白さにつながっています。

3.会社は過去の時代にも出現する

走馬灯株式会社は、普通の企業のように特定の場所に固定されている施設ではありません。

時空を超えて現れる神出鬼没の存在として描かれ、過去の時代にも登場します。何十年も前の出来事に関わる人物の前にも、同じ姿の神沼が現れるのです。

施設内には食事や飲み物、シャワーなどの設備もあり、訪問者が長時間滞在できる環境が整っています。

こうした設定から、走馬灯株式会社は単なる映像保管施設ではなく、時間や人間の記憶を超越した存在として描かれていることが分かります。

4.最終巻で明らかになる株主制度

物語後半では、走馬灯株式会社の内部に株主という特殊な立場の人間が存在することが判明します。

人生のDVDが破壊された人間は、株主になる権利を得ます。ただし、これは一般的な企業の株主とはまったく異なる制度です。

  • 株主になると、通常の訪問者とは異なる権限を持つ。
  • 他人を会社へ招き入れることができる。
  • 人生のDVDを自由に視聴できる。
  • 条件によっては他人の記憶を書き換えることも可能。
  • 株主は外の世界へ自由に戻ることができない。

記憶を書き換える能力には大きな代償も伴います。過去を都合よく変更できる一方で、書き換えを行った本人も自分の記憶を失う可能性があるのです。

この株主制度が、最終章における桂木拓郎と澄川耕作の対立に深く関係します。

走馬灯株式会社の本当の正体は?

最も気になるのは、そもそも走馬灯株式会社が何者によって運営され、なぜ人間の人生をすべて記録できるのかという問題です。

最終巻では、株主の存在や記憶を操作する能力など、会社内部の仕組みについて重要な情報が明らかになります。しかし、会社そのものの起源や、なぜ全人類の人生が記録されているのかという根本的な謎は完全には説明されません。

主任の神沼についても、人間としての一般的な存在ではないことをうかがわせる描写があります。銃撃されても再び姿を現すなど、通常の人間では説明しにくい能力を持っています。

つまり、株主制度の仕組みは明らかになるものの、走馬灯株式会社の根源的な正体は謎を残したままというのが、原作の重要なポイントです。

【原作漫画のあらすじ】印象的な各話のエピソードを紹介

『走馬灯株式会社』は、毎回異なる人物が登場するオムニバス形式です。物語の中心にいるのは会社そのものと主任の神沼であり、訪問者の人生がエピソードごとに描かれます。

前半は個人の人生に隠された秘密を描く話が中心ですが、巻数が進むにつれて、会社の存在や株主の謎に関わる展開が増えていきます。

序盤:家族、恋愛、人生の後悔が明らかになる

序盤で登場する杉浦克己は、交通事故で娘を失い、さらに妻も病気で亡くした男性です。仕事も失い、生きる希望をなくしていたところで走馬灯株式会社を訪れます。

自分の人生を振り返るうちに、かつての不倫や、家族をめぐる衝撃的な出来事が明らかになります。自分の記憶だけでは見えなかった事件の真相が、他人の人生の映像によって浮かび上がるエピソードです。

続く大崎拓也のエピソードでは、音楽活動をしていた過去と、彼を陰ながら支えていた女性の存在が描かれます。自分が気づかなかった好意や、人生の選択を振り返る内容です。

安達唯奈のエピソードでは、亡くなった父親との思い出を振り返る一方、婚約者の意外な素顔が明らかになります。

また、集団自殺を考えていた若者たちが会社を訪れるエピソードでは、それぞれが抱えていた悩みや秘密が明らかになり、人生を諦めることの意味が問い直されます。

中盤:家族の秘密と過去の事件が交錯する

中盤では、家族や友人との関係を中心に、より重いテーマが扱われます。

関隆広のエピソードでは、優しい母親だと信じていた人物の過去が映像によって明らかになり、本人の出生に関わる重大な秘密が浮かび上がります。

また、余命わずかな石丸丈一郎の物語では、初恋の女性との過去が描かれます。人生の最後に何を大切にするのかという、作品の中でも印象深い人間ドラマです。

ほかにも、タクシー運転手と乗客をめぐる事件、田舎から上京した少女とホームレスの男性の関係、夫婦間の疑念など、多様な人間模様が展開されます。

特徴的なのは、真実を知ることが必ずしも幸福につながらない点です。過去を知ったことで救われる人物もいれば、知らなければよかったと後悔する人物もいます。

後半:会社の謎に迫る人物たち

後半になると、単独の人生ドラマだけでなく、走馬灯株式会社そのものを調査する人物が登場します。

ボクサー同士の対立、モンスターペアレント、インチキ宗教の教祖と信者など、社会的な問題や人間の欲望を扱ったエピソードも展開されます。

特に9巻から10巻にかけては、会社の謎に迫る最終章に突入します。

探偵として会社を追ってきた澄川耕作と、会社で働く羽宮理乃、株主である桂木拓郎が物語の中心となり、神沼の正体や記憶の改変をめぐる大きな秘密が明らかになっていきます。

BOOK☆WALKERの商品紹介でも、9巻は会社の謎に迫る最終章、10巻は会社について調査していた探偵がついに到達する完結編として紹介されています。

走馬灯株式会社の活動歴およびメディア掲載記録
【検証資料 2】走馬灯株式会社の活動歴およびメディア掲載記録(出典:Yahoo!ニュース)

【最終回ネタバレ】走馬灯株式会社全10巻の結末を徹底解説

ここから先は原作漫画の最終巻までの重大なネタバレを含みます。結末を知らずに読みたい人は、この項目を飛ばしてください。

澄川耕作と神沼の意外な関係

最終章の中心人物となるのは、走馬灯株式会社の謎を追ってきた澄川耕作です。

澄川は会社で主任を務める神沼を見て、かつて愛した女性・遥と同一人物なのではないかと考えるようになります。

しかし、ここには桂木拓郎による記憶操作が関係していました。

桂木は、自分が執着していた羽宮理乃をそばに置くため、澄川たちの記憶を操作していたのです。澄川が遥だと思っていた神沼の姿も、記憶の改変によって生まれた認識でした。

つまり、澄川が愛した遥と神沼は同一人物ではありません。澄川の記憶にある遥の本来の姿は、桂木の操作によって分からなくなっていたのです。

桂木拓郎が隠していた株主の秘密

桂木は、走馬灯株式会社の株主として特殊な権限を持っていました。

彼は理乃を会社に招き入れ、社員として働かせることで、理乃を自分のそばに置こうとしていました。

理乃に対しては、社員になって主任まで昇進すれば、澄川が愛した女性を解放できるという条件を提示していました。

しかし、それは理乃の優しさを利用するための策略でした。

桂木が記憶を操作する過程では、自分自身も大きな代償を支払っています。彼は15年分の記憶を失っていました。

神沼についても、銃撃されて死亡したように見えた後、再び姿を現すという異常な展開があります。彼女の本当の正体は最後まで明確に説明されず、会社の謎を象徴する存在として残ります。

澄川が選んだ自己犠牲という結末

物語の終盤、桂木は澄川に対して、理乃の人生のDVDを破壊するか、理乃を犠牲にするかという厳しい選択を迫ります。

しかし、澄川はその要求をそのまま受け入れたわけではありません。

彼は自分と理乃のディスクを入れ替えるという方法を使い、結果的に自分自身の人生のDVDを破壊させます。

その結果、澄川は人生を失う代わりに、新たな株主となる権利を獲得します。

澄川はその権限を使い、理乃が会社で過ごした記憶や周囲の人々の記憶を操作します。そして、理乃が会社にいたことを忘れ、外の世界で再び生活できるように取り計らうのです。

理乃は会社を離れ、元の日常生活へ戻ります。一方、澄川は理乃の幸せを願い、自分の人生を犠牲にする道を選びました。

最終回の本当の意味は?

この結末は、単純なハッピーエンドではありません。

澄川は理乃を救うことに成功しますが、その代償として自分の人生に関する記憶を失います。自分が誰と過ごし、何を経験してきたのかという大切な記憶を犠牲にして、相手の未来を守る選択をしたのです。

一方、理乃は澄川に関する記憶を失ったまま日常に戻ります。しかし、猫のちゅらやザジとの再会など、以前の生活を思わせる出来事が描かれます。

そして最後には、走馬灯株式会社に新たな訪問者が現れます。

つまり、澄川と理乃の物語には決着がついたものの、会社自体はなくなっていません。今日もまた、誰かが自分の人生を振り返るために施設へやってくるのです。

最終回の核心は、会社の正体を完全に解明することではなく、他人の人生を変えようとする力と、自分の人生を犠牲にしてでも誰かを守ろうとする人間の選択にあります。

最終巻の展開は、マンガペディアの最終章解説や、最終巻のネタバレを扱った漫画レビューでも紹介されています。

【ドラマ版との比較】2012年TBS版のキャスト・各話のあらすじ・原作との違い

『走馬灯株式会社』は2012年にTBSのドラマNEO枠で実写ドラマ化されました。

放送開始は2012年7月16日。最終回は2012年9月17日で、全10話の構成です。

主演は香椎由宇。走馬灯株式会社の主任・神沼を演じました。TBSの番組紹介によると、本作は香椎由宇にとって民放連続ドラマ初主演作品です。

主要キャストと各話の内容

ドラマ版では毎回異なるゲスト主人公が登場し、人生のDVDを通して秘密や過去の真実が明らかになります。TBSの公式番組情報に基づく全10話の人物・キャスト関係は次のとおりです。

話数主人公・キャスト各話のあらすじ・見どころ
第1話関隆広(窪田正孝)恋人を母親に紹介した青年が会社を訪問。優しい母親の知られざる過去に衝撃を受ける。
第2話堤友樹(柏原収史)一夜を共にした女性に付きまとわれる男性。高校時代の映像から過去の因縁が浮かび上がる。
第3話多岐川理央(岩佐真悠子)温泉旅館で襲われた女性が会社へ。亡き父親と故郷に隠された秘密に迫る。
第4話妹尾舞(岡本玲)ホームレスの男性に救われた少女。幼少期の映像から、自分の出生に関係する秘密を知る。
第5話柳井研二(山中聡)刑事が過去の事件の映像を見直し、かつての捜査で見落としていた違和感に気づく。
第6話雪村静香(佐藤江梨子)自殺願望を抱く元人気エッセイストが、絶頂期の映像を通して生きる希望を取り戻そうとする。
第7話今泉安彦(平田満)リストラされた男性が家族の本心を知り、家庭内に隠された問題と向き合う。
第8話笠木修道(堀部圭亮)、長澤比佐志(郭智博)崖から転落して視力を失った小説家と弟子が、事故の真相を探る。
第9話杉浦克巳(橋本さとし)記憶を失った男性が自分の人生の映像を見て、失われた過去を取り戻そうとする。
第10話黒瀬由香(芦名星)雑誌記者が走馬灯株式会社への潜入取材を試み、会社の謎と神沼に迫る。

全話を通して神沼を演じるのは香椎由宇です。そのほか、横山めぐみ、松本莉緒、手島優、藤井美菜、佐藤仁美、渡辺哲、山下容莉枝、郭智博など、各話のゲストにも多彩な俳優が出演しています。

主題歌には韓国の男性ボーカルグループ2AMの「For you~君のためにできること~」が採用されました。脚本は猪原健太、橋本博行、徳尾浩司が担当し、三木康一郎、宮下健作、筧昌也らが監督を務めています。

原作漫画とドラマ版の違いは?

原作とドラマは、人生を記録したDVDを視聴するという基本設定と、神沼を中心にしたオムニバス形式を共有しています。

しかし、両者は完全に同じストーリーではありません。特に大きな違いは、エピソードの組み合わせや登場人物の設定、最終話の構成です。

主な違いは次の4点です。

  • エピソードの再構成:漫画の複数のエピソードを、テレビドラマの放送尺に合わせて再構成している。
  • 人物設定の変更:登場人物の年齢や周辺人物、事件の背景などに違いがある。
  • ドラマ独自の見せ方:毎回約1話分の映像作品として成立するよう、事件の展開や演出が整理されている。
  • 最終話の違い:原作漫画は澄川耕作、羽宮理乃、桂木拓郎を中心に会社の内部へ踏み込むが、ドラマ版の最終話は黒瀬由香という雑誌記者の潜入取材を軸に展開する。

特に最終話の違いは重要です。原作の最終巻を読んでからドラマを見ると、会社の謎に迫るという共通点を持ちながらも、異なる人物と展開によって物語を締めくくっていることが分かります。

そのため、漫画を読んだ人でもドラマ版を別の作品として楽しめます。逆にドラマから入った人が原作を読むと、テレビ版では描き切れなかった人物関係や会社の仕組みを、より深く理解できます。

放送日、キャスト、各話のあらすじ、制作スタッフについてはTBSのドラマNEO公式記録に掲載されています。

走馬灯株式会社に関する近況・インタビュー報道記録
【検証資料 3】走馬灯株式会社に関する近況・インタビュー報道記録(出典:Yahoo!ニュース)

【評判・感想】走馬灯株式会社が面白い理由と読者を選ぶポイント

『走馬灯株式会社』の魅力は、ひとつの特殊な設定から、まったく異なる人生の物語を生み出している点です。

単なる謎解き漫画ではなく、読者自身にも「自分の人生をすべて映像で見せられたらどうするか」と考えさせる作品になっています。

評価されるポイント1:毎回異なる主人公による展開

固定された主人公の成長を追う漫画とは異なり、本作では訪問者が変わるたびに物語のジャンルも変化します。

ある話ではホラー、別の話では犯罪サスペンス、さらに別の話では家族愛を描いたヒューマンドラマになります。

一つの作品を読みながら、さまざまな人間ドラマを体験できることが魅力です。

評価されるポイント2:記憶と真実をめぐる心理描写

本作のDVDは、登場人物にとって都合のよい記録ではありません。

自分が覚えていない出来事や、他人が自分に対して抱いていた感情まで映し出されます。

人間は自分に都合のよい形で過去を記憶していることがあります。その記憶と映像に残された事実が食い違ったとき、登場人物の価値観や人間関係が大きく変化します。

この心理的な揺さぶりが、作品に独特の緊張感を生み出しています。

評価されるポイント3:後半に向けて深まる会社の謎

序盤は一話ごとの事件が中心ですが、後半になるにつれて会社そのものの謎が大きくなります。

株主制度や記憶操作、神沼の存在など、序盤では想像できなかった設定が登場し、単なるオムニバス漫画ではない大きな物語へと変化します。

最終巻まで読むことで、初期のエピソードにも別の意味を見いだせる部分があります。

気になる点:後味の悪い話と未解明の謎

一方で、すべての読者に向いている作品ではありません。

性暴力、自死、殺人、虐待、裏切りといった重いテーマを扱うエピソードがあり、読んでいて精神的な負担を感じる場面もあります。

また、エピソードによって読後感が大きく異なります。感動的な話がある一方、救いの少ない結末を迎える話もあります。

さらに、会社の正体や神沼の起源について、すべての謎が説明されるわけではありません。伏線が完全に回収されるタイプのミステリーを期待すると、物足りなさを感じる可能性があります。

読者レビューから見る評判

個人運営の漫画レビューサイト『私の漫画記録』では、本作に総合4.1点、シナリオに4.3点という評価が付けられています。これは同サイトの個人的な評価であり、読者全体の統計ではありません。

同サイトの感想では、人生を映像で見られるという設定の独創性、各話のジャンルの多様さ、他人の視点から過去を見直す演出が評価されています。

一方、話ごとの出来に差があることや、会社の正体が完全には明かされないこと、重いテーマが頻繁に登場することも気になる点として挙げられています。

つまり、作品の魅力と弱点は表裏一体です。謎が残る不気味さを楽しめる人には魅力的ですが、明快な説明や爽快な結末を重視する人には好みが分かれる作品です。

【プロの結論】走馬灯株式会社の本当の面白さ

編集者の視点から評価すると、本作の最も優れた部分は「記憶を映像化する」という一つのアイデアを、人間関係の複雑さを描く装置として使い切っている点です。

一般的なミステリーでは、事件の真相を知ることが物語のゴールになります。しかし本作では、真相が分かった後に登場人物が何を選ぶかが重要です。

例えば、愛する人の裏切りを知ったとき、過去の自分の行動が間違っていたと分かったとき、あるいは大切な人の本当の気持ちを知ったとき、人間はどのように行動するのか。

その答えは一つではありません。

過去を知ることは、必ずしも幸せになることではありません。しかし、知らなかった事実を受け入れたうえで、新しい人生を選ぶこともできます。

この作品は、記憶の正しさだけでなく、人間が過去とどう向き合うかを描いた物語です。

おすすめできるのは、一話完結型のサスペンスが好きな人、人間心理を深く描いた漫画を読みたい人、最後まで不穏な謎が残る作品を楽しめる人です。

反対に、明快な伏線回収、明るい結末、固定主人公の長期的な成長を重視する人には、少し合わない可能性があります。

【よくある質問】走馬灯株式会社に関するFAQ

Q1:走馬灯株式会社の漫画は全何巻で完結していますか?
A1:双葉社のアクションコミックスから全10巻が刊行され、2014年に完結しています。最終10巻は2014年6月27日発行です。2026年現在、連載中の作品ではありません。

Q2:走馬灯株式会社の正体や神沼の正体は最終回で明らかになりますか?
A2:株主制度や記憶を操作する能力など、会社内部の仕組みは最終盤で明らかになります。しかし、会社が誕生した理由や神沼の根本的な正体については、最後まで完全には説明されません。

Q3:2012年のドラマ版は原作漫画の最終回まで描いていますか?
A3:原作漫画の最終章をそのまま映像化した作品ではありません。ドラマ版は全10話の独自構成で、最終話では芦名星演じる雑誌記者・黒瀬由香が会社への潜入取材を試みます。漫画版とは異なる展開を楽しめます。

まとめ:走馬灯株式会社は人生の記憶と人間の本性を描いた完結ミステリー

『走馬灯株式会社』は、菅原敬太が描いた全10巻のミステリー漫画です。人生を記録したDVDを視聴できる謎の会社を舞台に、さまざまな人間の過去や秘密、人生の選択を描いています。

作品の前半では、訪問者それぞれの人生に隠された真実が明らかになり、後半では株主制度や記憶操作といった会社の内部構造に踏み込んでいきます。

最終回では、澄川耕作が羽宮理乃を救うために自分の人生を犠牲にするという、切なくも印象的な結末が描かれました。一方、神沼や会社そのものの正体には謎が残されています。

2012年のTBSドラマ版は香椎由宇を主演に迎え、全10話のオムニバス作品として実写化されました。原作とドラマではエピソード構成や最終話の展開が異なるため、両方を楽しむ価値があります。

2026年に改めて読む場合も、全10巻で物語の区切りまで追えることは大きな魅力です。

自分の人生をすべて記録したDVDが目の前に差し出されたら、あなたは再生ボタンを押せるでしょうか。知らなかった過去を知る覚悟はあるでしょうか。

その問いを読者自身に投げかけることこそ、『走馬灯株式会社』が完結後も印象に残る理由です。 (出典: 走馬灯 株式 会社(Yahoo!ニュース))

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